家族とあんまり仲良くないかも…
家族で頻繁に旅行に行ったり、一緒に出掛けたりしないな…。職場の人は大人になってからも家族旅行に行ったりしているけど、正直言うと、家族と一緒にいると疲れるし、できればずっとは一緒にいたくない。とお思いの方いらっしゃるかと思います。
結論から申し上げますと、それは全くおかしくありませんし、他にもそう考えている方はいらっしゃいますので不安になったり、自分を責めたりする必要はありません。価値観が合わなくても普通です。
世間一般では“家族は仲がいいもの”という考えがベースにある
ドラマだったり、映画だったり、テレビの中の有名人や大家族などは家族愛をテーマにしているものが多いです。家族という誰もが身近に感じられるもので、愛が生まれやすいものほど、悲劇などのストーリーを作りやすいんですよね。起承転結が作りやすいと言えます。
また、実際に喜びや悲しみを共有してきた経験からもそのような考えが当たり前となっています。
その影響もあってか、“家族は仲が良いもの”や、“一番大切な物”“自分の命をもってしても守るもの”という考えがあります。
周りから見えないほど、やりたい放題
“家族は仲が良いもの”という考えはとっても素敵な考えで、否定するつもりはありません。しかし、それは、自然と発生する思いや考えに限るといえます。
家族というのは強いプライバシーで守られ、他の人から干渉されません。だからこそ、第三者の意見が通らず、家庭内での自分のふりを見返すことも振り返ることもできません。人の悪いところが出やすくなり、家族をストレス解消の道具のようにしてしまう人もいます。
家族に自分の存在を否定されたり、言葉や身体的な暴力、制限等を受けつづけた場合は、実際の自分の経験とテレビやメディアの家族像とのギャップが浮き彫りになるのです。
「家族と合わない」が口に出せない
家族が嫌いだったり、仲が良くないと口に出していう方は少ないです。なぜなら、口に出したら、愛のない人だとレッテルを張られるのが少し想像しただけでも分かるからです。
口に出せない空気というものもありますよね。そして、現実とテレビやメディアの家族像とのギャップを意識せざるを得ないことに加えて、周りの友達や知り合いにも家族のことは口に出せず、一人だけで苦しんでしまうのです。
おかしいことではない
考えてみると、どんな学校のクラスにも職場にも「あれ?合わないな。」と思う人や、「この人嫌い!」と思う人が一人はいますよね。そして、考えてみるとその人にも家族がいるわけです。一人では生まれてこれません。
家族は似ると言いますが、特に似るのは生活スタイルだったり、行動です。全く思考が同じわけではなく、性格が真反対の親子や兄弟も居られます。
それに、合わない人の家族もその人とは合わないと思っているかもしれません。
自分の分身を作らない限りは、家族と合わないな、居心地がよくないなと思う人は確実に存在します。
筆者も実際に「この人めちゃくちゃ合うな。」という人は30年ほど生きてきた中で2人ほどしかいません。それは自身の家族ではありません。そして、その二人とでさえ、意見が割れる時や考えが違うことがあります。
「この人めちゃくちゃ合うな。」と感じる人というのは、ずっと一緒にいて安心する人です。
同じような考えの人はいる。
家族と合わない人は確実にいます。そして、それはあなたが悪いのではありません。思考というのは容易に変えることはできませんので、あなたが家族に合わせることはありません。合わせることによって自分を犠牲にしないでほしいです。
私は、母親や兄弟に「あんたはおかしい」「変わっているよね」と小さいころから言われました。母はお金は出すが、子に対して無関心を貫く人で、自分第一でした。父は全くと言って良いほど感情を周りに伝えない、無口な人でした。
私が小さなころは、真に受けてしまい、自己肯定感がかなり低かったです。母の顔色を伺う日々が続き、情緒が不安定になることも多かったです。
しかし、家を離れてから出会った人たちによって、大人になるにつれて精神が安定し、自分は自分で正しい。このままでいいと感じることができました。
家族と合わないと感じている方は、家族ではない、自分の周りにいる人たちをまずは大切にしてみてください。
家族と合わないという考えは普通です。おかしくありません。